民家の里三和



《S-001》

民家の里三和に百数十年経った古民家を発見!!空家になって7年経つそうだ。
名前は『貞清さん』
この貞清さんは私に『もう一度命を』と呼びかけるのが聞こえた。


《S-002》 波トタンをはがし、藁屋根が見えた時、貞清さんはやっと百数十年のベールを脱ぎ気持ち良さそうに見えた。

《S-003》

どうだこのねんきの入った風格!!
貞清さん、見なおした。
金物、釘1本も使わず合掌も縄で縛ったままで百数十年よく長生きしたもんだ。
見なおしたゾー。


《S-004》

貞清さん、これから私と新しい人生を歩むのだ。さあ、行こう!!
新しい所へ行けば名前も変わるし、貞清さんの人生も変わる。


《S-005》

基礎ができて嫁ぐまでとう分の間貞清さんはここで待つ


《S-006》

ここが貞清さんの嫁ぎ先。
基礎の始まりだ!!
嫁いで『貞清さん』はおかしい
五月でもあるし名前は五月(さつき)さん。


《S-007》

基礎もでき土台もすわり、いよいよ明日は五月さんが嫁いでくる。


《S-008》

五月三日、五月さんが嫁いでくる。
レッカーで空を舞い
どんどん建っていく。


《S-009》

どうです、この風格。
五月さんは昔組んであったままの形で再生されていった。


《S-010》

昔はわら屋根。
これからどんな屋根に変わるのか、新しいタル木も流れ先が楽しみである。


《S-011》

屋根の形も出来上がり、これからいよいよ屋根の仕上げに入るらしい。
腰には焼杉の板も張ってある。
五月さんも喜んでいるように見えた。


《S-012》

そういえば五月さん家が建ってからまだ一度も中に入ったことがない。
家の中にお邪魔して見よう、 わぁーーすごいこれがあの真っ黒だった貞清さん家とは、思えませんねぇー。
他は、どうだろう?


《S-013》

縁側を見させてもらうことにしょう、 この板も貞清さん家で張られていた物を、もとどうりに張り戻されている。
外部も見違えたが、家の中も見違えるようになった。
まだまだ先が楽しみでしかたない!


《S-014》

五月さんの外壁を見てみると下地を塗るほどになっていました、もう少しで外壁の仕上げですか?五月さん。


《S-015》 数日ぶりに五月さんに会いに来た私は、びっくりした何日か前に来た時は、下地だけ塗られこの先どうなるのだろうと思っていたが きれいに外壁も塗られ見違えるほどきれいになったよ。

《S-016》

やったね!ついに完成だ。
五月さんとっても綺麗になったよ、これがあの貞清さんだったとは、信じられないよ!昔の民家をそのまま再生している。
玄関廻りは、内部に明かりを取り入れるためにほんの少しだけ新しいさを取り入れてあるね。


《S-017》

玄関から一歩中庭に入れば板場の真ん中に昔ながらの囲炉裏がある。
天井はなく古材の黒い丸太がそのままみえる。


《S-018》

そしてテラスに出て見ると昔茅葺き屋根に使っていた丸太がそのままテラスの手摺 になっていた。
再生再利用には持って付けの使い方ではないか。


《S-019》

こんどは梯子段で屋根裏に上がって見よう。
移築前の屋根裏はこれほど綺麗ではなかっただろうが昔からある屋根裏にみえ不自然差 を感じさせない作りになっている。


《S-020》

板場から百年以上たつた戸を開け和室に一歩足を踏み入れて見る私は、畳の上にしゃがみこんでしまった。
すごく昔の臭いがして懐かしい古里に帰って来たような気がした、私がただいまと言うと五月さんがどこからか”おかえり”と言ったようだった昔懐かしい和室だ。


《S-021》

私は、もう一度板場に戻り囲炉裏の廻りに座る。
囲炉裏に火を起こし川魚を焼き始める。
コンガリと、焼けた川魚を食べながらする話しも、古民家のことで花が咲く。


《S-022》

囲炉裏の廻りでごちそうになり五月さんの家を後にする。
もう一度五月さんの姿をゆっくりと見て帰ることにしょう。
しかし、あの貞清さんが五月さんのように綺麗に移築再生されるとは、思いもしなかった。
これから又、何十年何百年と五月さんは、生き続けることであろう。