草深の家



《KS-001》
今回の民家再生は
母屋と蔵の2軒
母屋の担当は奥様、蔵の担当はご主人となっています。
すでにこの家のご夫婦は、再生前のお家を(原形)忘れられています・・・
「これが元の母屋と蔵ですよ」

《KS-002》
それでは、奥様担当の母屋の再生から取り掛かることに・・・
草深のご夫婦は、原形を思い出されたでしょうか・・・?

《KS-003》
解体工事が始まりましたよ・・・!
覚えてますか?
お家の中はこんなだったんですよね〜

《KS-004》
天井も落とされ壁と床も無くなり屋内の解体がやっと終わりました。
真っ黒の曲がった梁や厚鴨居が姿を現しました。
外の様子を見てみましょう・・・?

《KS-005》
外は、古い瓦を剥がしています頭割と言い丸太を半分に割った木の上に杉皮が敷かれ土が乗せられ瓦が葺かれていました。
今回は、杉皮と土と瓦まで撤去です。

《KS-006》
レッカーのブームの空高く伸び瓦が宙に吊られては、ダンプに乗せられて行きました2日掛かりの瓦下ろしもやっと終わりました。
しかしこの時は、凄い埃がしましたね〜

《KS-007》
雨が降っては、民家もだいなし・・・
瓦下ろしが終わるとすぐに瓦葺きの始まり頭割の上に屋根板が張られルーフィングと言う防水シートが敷かれ瓦が葺かれています。
こんなに高いところでの作業怖くないのですかね〜?

《KS-008》
やっと埃もしなくなったのでいよいよ内部の造作の始まりです。
かなり古い草深の家、床の下の湿気も無く建物の傾きもあまり無く、石の上に乗っている柱のレベルも1cm平均しか狂いがありませんでした
建物の傾きとレベルを直し床下もしっかりと補強しました
その後は、床張り作業の始まりでしたよね?

《KS-009》
床を張っています新建材のフローリングではありません、厚さ30ミリもある杉のフローリングです。
冬暖かく夏は、涼しく感じるとっても生活しやすい床材ですよ。

《KS-010》
草深の家は、ご夫婦の希望で杉のフローリングの下に一つの工夫をしました。
それは、遠赤外線フイルムを敷き詰めた床暖房です 杉の中の空気層が暖められ冬は、選り一層暖かい生活が出来ると思います。

《KS-011》
床を張りながら周りを見ると間仕切りの柱が立てられ柱の間には古い厚鴨居が再利用されていましたよね〜。
この厚鴨居どこに使われていたものか覚えていますか?

《KS-012》
今回の草深の家、外部に面した壁は、既存の土壁を利用し内部間仕切りと天井は乾式工法とし、腰には、杉板を張り昔ながらの古民家よりほんの少しイメージを替えて見ました。
この写真仕上がるとどうなるんでしょうね〜?
良く覚えてて下さいよ!

《KS-013》
ここは台所でクドがあった場所、真っ黒い梁には百数十年も経過し厚さ5ミリも煤が付いていたその煤を丁寧に落とし綺麗に磨き今度は夫婦の寝室の天井に・・・
この黒光りのする梁を眺めながらお休みになるのですね?!

《KS-014》
ここは台所、古い柱と厚鴨居の間に新しい柱が建てられ腰壁には、杉板が張られ古材の雰囲気を壊すことなく新材と古材が調和しているのが解かりますよねっ。

《KS-015》
玄関の脇には丸い窓!?
玄関のアクセントと玄関ホールの明り取り丸窓の下には、小さなベンチを!?
そうです!これで近所のお年寄りが野菜を下げて話しにこられても腰を掛けてもらい話が出来ますよ・・・?
では、外に出て丸窓を一緒に見てみましょう。

《KS-016》
外に出てみると縁側の建具も新しくなり玄関の入口周りも綺麗になりましたね。
玄関の脇にはあの丸窓がありました。
これがどのようにアクセントになるのか解かりますか・・・?
おやっ!?屋根の上では、何かまた始まったようです。

《KS-017》
屋根の上では、元の色が解らないくらい錆びた波トタンをゴシゴシと削り錆を落とし始めました。
いったい何が始まったのでしょうか?

《KS-018》
錆を綺麗に落とし後は、何やら白い塗料を波トタンの隅々まで塗っています。
あの白い塗料は、何でしょうね〜?

《KS-019》
もう解りましたよねっ?錆びた波トタンをケレン、錆止 をして仕上げの塗装・・・どうです?
あのどうしょうもなく錆びた屋根が こんなに綺麗になりました。
因みにこの色はご主人が選ばれた色です。

《KS-020》
これどこだか解ります?
少しだけ見せます

そうですKS−012で「この写真仕上がるとどうなるんでしょうね〜?」って言ったところの裏側の壁です。新材に古色が塗られました。
少し見えて来ましたか?

《KS-021》
いよいよ左官さんの登場です。
仕上げを塗る前に何かしています
既存の土壁の仕上げを剥離材で剥がし中塗りをしています。
中塗りって解ります?
仕上げをする前の下地のことです。

《KS-022》
次々と壁が仕上がって行きます。
仕上材は体に優しい「わら入り珪藻土」
見ました?左官さんの見事なコテ捌き!

因みに珪藻土の色は奥さんが決められました。

《KS-023》
内部の珪藻土が仕上がると外壁の仕上げが始まった
既存の土壁に中塗り土が塗られ腰壁には、焼き杉の板が張られました
玄関脇の丸窓の雰囲気もだいぶ掴めましたか?

《KS-024》
既存の軒裏の丸太や垂木に古色が塗られています
古くて白ぽくなっていた古材が深みを浴び古民家が甦って来たように見えましたよね?

《KS-025》
それでは改めて外観を眺めて見ましょう
外部の漆喰壁も仕上がり古材の丸太や新材の柱などに古色も塗られ家の中には新しい建具もはまったようです
いよいよ再生も大詰めになったようです。

《KS-026》
縁側から中を見ると天井も仕上り珪藻土も塗られさっき見えた建具も古色に塗られていますよ。

《KS-027》
外部の犬走り・・・
長石が綺麗に敷き直されコンクリートを流しその上にナチ石が一つ一つ埋め込まれいます
ちょっとおしゃれな犬走りの出来上がりです。

《KS-028》
家の中では、床が古色に塗り終わり玄関の土間と縁側に上がる踏み台は小さな小石の洗い出しで仕上げられ縁框の下は焼き板を交互に張った換気口になりました。
そろそろ母屋の工事も終わりになりましたね。

《KS-029》
クリーニングも終わり
再生工事の完了です。
それでは、これより玄関から奥へと見て回ることにしましょう。

《KS-030》 玄関入ると土間には小さな小石の洗い出しが・・・
その中に何気なく埋めてあるのが古い瓦の軒巴・・・
この瓦が落ち着きを感じさせてくれますよね?

《KS-031》
古民家風の玄関戸、アンティークな照明器具
杉で作られ古色に塗られた下駄箱
どれも古民家の玄関にとても合ってると思いませんか?
どうぞお上がりください。

《KS-032》
お邪魔してホールに立ち振り向くとあの丸い窓が・・・
この丸い窓が古民家の玄関を引き立たせてますよねっ?
そして窓の下にベンチが・・・
お話し好きの近所の人もここに座ると動きたくなくなるかも?

《KS-033》
そしてホールに奥さんが飾った
一輪の花・・・
誰も居ない玄関なのにこの花を見たら誰かに出迎えられた気がする
では、居間へどうぞ・・・。

《KS-034》
012番の写真覚えてますか?
どうです?
こんなに綺麗になりました。
真っ黒い厚鴨居の下には壁が出来、半円の飾り棚が・・・奥さんはここに何を飾りますか?

《KS-035》
柿渋ペイントで再生された水屋と箪笥 今日から新しい生活の始まりですねっ?
そしていよいよご主人お待ちの蔵の再生に取り掛かることにしましょう〜

《KS-036》
これがご主人担当の蔵どこから手を付けていいのか解らないくらい痛んでいますねっ
ご主人覚えてますか?
こんな蔵だったんですよ!

《KS-037》
中に入ると屋根裏の骨組みはしっかりとして大きな丸太で組んでありますがこれがどのように再生されるのでしょう?

《KS-038》
解体も終わりました
写真中央にある飛び出た石これは昔餅つきをしていた足踏みの杵の台です
これは捨てずに後でどこかに使うことにしましょう。

《KS-039》
この蔵は元々湿気がひどく床を張るには状態が悪いため防湿シートを敷きコンクリートを打つことにしました。
土間が乾くまで外壁を直すことに・・・

《KS-040》
古い杉板は全て剥し、土壁を補修した後新しく下地を作りこれから新しい焼き杉を張って行くのですが既存の状態がかなり悪かったので下地を直すのに手こずりました。  

《KS-041》 下地を直し焼き杉の板を張っています。
あんなにボロボロだった壁が・・・どうです?
こんなに綺麗になっています。
次は、瓦を葺き替えることに・・・

《KS-042》 雨漏りも少ししていた屋根・・・
土が乗った古い瓦も下ろされました。
この後すぐに新しい屋根板が張られ新しい瓦が葺かれます。

《KS-043》 焼き杉の板も外壁に張られ新しい瓦も葺かれこれで雨漏りの心配も無くなったところで、いよいよ蔵の中の造作に取り掛かることにしましょう。

《KS-044》 蔵の中は先日コンクリートが打たれた上に根太が組まれ杉板が張られています。
若い大工さんですがハチマキ締めて頑張っています。

《KS-045》 そして吹き抜けの天井が・・・
一階の天井は無く、一階から見上げれば2階の屋根裏に杉板が張られています。
曲がった丸太の通りに杉板を削り合わせて!
大工さんは泣いていました。

《KS-046》 その天井の杉板には古色色が塗られ大きな丸太の梁も綺麗に磨かれ壁は中塗り土が塗られました。
いよいよ壁の上塗りが始まります。
いったい仕上げには何が塗られるのでしょう?

《KS-047》 中塗り土も乾き上塗りの始まり塗っているのは珪藻土・・・
これが塗り終えると内部は完成?
おっと!もう一つ忘れていました!
蔵に入った土間の仕上げを・・・

《KS-048》 これが蔵の戸を開けて一歩入った土間です。
今まで使われていた瓦を蔵の入り口に埋めました
母屋の玄関では軒巴だけ蔵にはバランス良くこんなにたくさんの瓦が・・・

《KS-049》 内部も終わり外部を仕上げたら完成です。
土壁で中塗りをして漆喰を塗っています丸くなった軒裏を丁寧に・・・
左官さんもここが腕の見せどころですねっ

《KS-050》 見てください外壁も仕上がりました
大工さんが一枚一枚張った焼き杉の板左官さんが丁寧に塗った漆喰壁再生前の蔵思い出せますか?
ご主人?
では完成した蔵見てみましょうか?

《KS-051》 蔵の横に回ってみるとどこかで見た石が思いだしましたか?
解体の時(KS-038)
蔵の中にあった足踏み杵の台です
どこに行ったかと思ったらこんなところに・・・?
この石も蔵と一緒にこれから先も生き続けるでしょう。

《KS-052》 蔵の中は2階の床は無くなり吹き抜けに草深の家にあった古い時計とオルガン。
そしてご主人のシャンソン・・・
今ではこの蔵でたくさんの人を集めてコンサートをされています。
皆さんも草深の蔵でシャンソン聴いて見ては?

《KS-053》 先人達の思いのこもる草深の家元々この家は壊されて新築の話でした。
私はこの家壊されてしまうものと思っていました。
それが民家の好きな方々の説得で一晩のうちに民家再生することになりました。

《KS-054》 そして再生が終わり現代に蘇りました。
奥さん担当の母屋にご主人担当の蔵。
今では古民家の好きな方々がたくさん集まる「草深の家」となりました。
次代へこの家が伝えられますように。